"ETS trademarks should never be displayed alone. The trademark should be used as a proper adjective(固有形容詞) and should be followed by the appropriate registry symbol(適切な登録記号) and generic term(一般的名称)."
An ETS trademark, its registry symbol and an appropriate generic term should appear on the same line in the title. For websites, each webpage should display the registry symbol after the first and most prominent use of the trademark.
その意味で POD というのは私がかねてから説いている例文学習の一種であり、もっと一般化するならば、「型」を使った学び方(それは東アジアが世界に誇る伝統的な智恵であると言ってよい)の一種でもある。この<型による学び>の重要性を指摘する人は少ないようだが、本当はもっと評価されてよい側面であると思う。例文学習の効能については、私などよりもずっと昔からいろいろな人が言及している。以下に少し引用する。
これらはいずれも拙著で(もともとは7年前のブログ記事で)紹介しているものだが、特に注目すべきなのは上で赤字にしてある部分だ。これは単なる「勉強」の域を超えていて、まさに「修業」の結果であると言ってよいものだ。これこそが外国語学習の秘訣であり、今回の POD は(まったく同じではないとしても)類似の成果を上げるための具体的方法の一つであるというのが、私の POD に対する基本的な評価だ。ちなみに「音読」という名称を使ってはいても、その実質は「音読をとおしてのリプロダクション」と言ってよいだろう。
これについては Step 1 の「チャンク音読」があり、簡単な構造の文についてはそれで足りる。しかし、例えば p.64 に登場する "what it takes to be ○○" という言い回しに関して、どうしてこういう言い方ができるのかがピンと来る人は、中級レベル以下ではそれほど多くはないと思う。丸覚えすれば使いこなせるようになるのだとしても、私のように理論派を自認する人間にとっては少し物足りないのも事実だ。
そこでその攻略方法が問題になるわけだが、「受験勉強にも POD を」(p.126)にヒントのようなものが書かれている。それを手元の教材(英作文や構文の参考書がよかろう)で実践すると、かなり大きな御利益(ごりやく)があると思う。
なお、文構造を複雑化していく体系については拙著で詳しく触れているので、適宜 POD と併用されたい。現在準備中の改訂版では更にわかりやすいものにする予定である。もちろん、市販されている本の中にも、澤井康佑『一生モノの英文法 COMPLETE』(別途紹介予定)など、この目的に有用と思われる参考書がいくつかある。
本書の記述としては「気に入った素材・自分の弱点である文法や単語の表現を含む素材などを1つ決めて、一定期間(3日〜1週間)継続して POD することをお勧めします」(p.53)という部分が大切で、これは特に初心者〜中級者に有益なアドバイスだと思う。というのは、学ぶ素材は互いに無関係なように見えても実はたくさんの共通点を含んでいるため、特に初期の段階ではできるだけ継続的反復の比率を高くした方が後々の学習に資するものが多くなるのだ。ただし、反復の間隔は少しずつ長くしていくようにスケジューリングすると、よりよい効果が得られるだろう。
というわけで、私なりに3点挙げてみたが、私はこれらが POD の弱点であると考えているわけではない。むしろ、これらの点を意識することで POD の効果が確実に発揮できるのではないかと考えている。そもそも個々人に不足しているものには違いがあるのだから、学習者一人ひとりが自分自身の状況をよく知って工夫する必要があるのは当然のことだ。
以上長々と述べてきたことからもわかるように、今後の POD には非常に大きな可能性がある。もっとも、話せるようになるための訓練に関して、優れた方法が過去に存在しなかったわけではない。このブログ(そして拙著)でも詳しく紹介している96型ドリルや転換練習などはまさにそうであり、熱心に取り組めば POD に匹敵する効能があると私は考えている。ところがどういうわけか、それらの方法は今ではほとんど顧みられることもない状況にあるというのが悲しい現実だ。ラクを求める時代だからか。
それに対して今回の POD は今まさに脚光を浴びつつところだ。これが往年のドリルたちと同じ道を歩んでしまってはもったいないわけだが、それを防ぐ最良の方法は、POD の支持者やその生徒さんたちが POD を実践して結果を出しつづけてみせることだろう。冒頭にも書いたように、実力をつけるには汗をかくことが何よりも大切だ。
三単現のsの基本的なルールは、「主語が三人称単数で、動詞が現在時制のとき、動詞の後ろに (e)s を付ける」である。もちろん、付けるのが s なのか es なのか、そしてその場合の発音はどうなるか、ということについては何種類かに分けられるが、実際に発音してみることによって理由もわかるようになる。そのためには、具体例を通して学ぶことが大切だ。(has や says などの例外は後で個別に学べばよい。)
もちろん、地理的あるいは時間的事情で Amazon などを利用せざるをえない人は多かろう。しかしそういう場合でも、発行直後に飛びつくことはできるだけ避け、カスタマーによるレビューを参照した方がよいと思う。それも★1つのものにも目を通すようにする。レビューにはステマやネガキャンも少なくはないが、いろんな見方がわかって面白い or 勉強になる面もあるはず。話題作ともなるとレビューの数もかなり多いことがある(『ビリギャル』は現時点で269件ある)が、新しいものだけでも読んでみることをオススメする。もっとも、潤沢な予算に恵まれている人は迷わず購入すればよい。