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2018年03月25日

4技能、特に「話す」の扱い・アンケート結果

先日、Twitter 上で

【質問】
英語の4技能に関して、あなたの立場はどれに一番近いですか?
いずれでもない場合はリプで。
リツイート歓迎!

※選択肢中の「A」「B」「C」はそれぞれ以下の意味の略記
 A:4技能の授業
 B:大学入試センターなどが実施する4技能入試
 C:外部試験を利用した4技能入試

36% ABCすべてに反対 or 消極的
34% Aには賛成だが、BCには反対 or 消極的
12% ABには賛成だが、Cには反対 or 消極的
18% ABCすべてに賛成

67票・最終結果

というアンケートを試してみた。(選択肢の左にあるのが結果。)

以下はその結果を踏まえての私の追記。

アンケート期間が無事に終了した(といっても24時間だが)。
投票は全67票で、スピーキング試験に反対の人が合計7割となった。
もっとも、これは投票してくれた人数が少ないし、人的な偏り(というのかな)もかなりあるだろうから、あくまでも参考程度でしかない。選択肢の書き方にも満足していない。
この問題に関する私の現時点での基本的な考え方は

「4技能、特に『話す』の位置付け」
http://dokomade.seesaa.net/article/456756115.html

に書いたのでご覧いただきたい。そこに書いた意味での「話す」であれば、授業にはぜひ入れるべきだと私は思っている。(人によって語義が異なることが議論の障害の一つになっている。)
これは数学などの記述式に似ている。数学などが苦手な人の場合、その基礎的な部分をキッチリと記述式で解答できるようにした方がよいはずだ。なのに「苦手だからマークシート方式で」と考えて逃げてしまうと、いつまでたっても基礎力が付かない。同様のことが英語の「書く」「話す」にも言えると思う。
ここで注意すべきなのは、この場合の「書く」「話す」や記述式は実戦的なテスト対策としてよりも基礎の徹底を目的としたものだということだ。つまり、解く対象としては、教科書の例題や練習問題レベルのものが中心となる。英語ならば例文などだろうか。処理には正確さとともにスムーズさも要求される。
では入試でのスピーキングはどうか。これは現在進められているような時期・態勢での実施となると、@大半の外部試験は入試用に設計されていない、A複数の試験を併用すると公平性が保てない、Bさりとて種類を絞ると(急増するであろう)受験者に資源が追いつかない可能性がある、といった懸念がある。
ならば二次試験ならどうか? 東大は技術的な理由(だけ)でできないと主張している。ごく短期間で1万人近い受験生を捌かなくてはならないのだから、私はこの考えを支持する。もしやるとすれば東外大のように少人数からとなるだろうが、東大には6つの科類しかないから、受験生の分け方が難しそうだ。
もっともこの点については「早い時期に実施すれば採点できるはずだ」という考え方もあるし、過去にそんな話も出ていた。しかし、本来ならば高3の冬まで勉強できるはずのところを英語だけは夏や秋までに片付けなくてはならないとなると、英語がかなり得意な受験生でもないかぎり、負担が増えてしまう。
その意味からは、二次試験においてある程度のボリュームとレベルを持った英作文を短時間で解かせるのが、現状としてベストの方法かもしれない。ただしそれだけでは音声面が確認できないから、適当なレベルの文章を初見で音読させるという試験を追加してはどうか。これなら採点時間は比較的短くてすむ。
ここまでが現時点での私の考えだが、短時間で急いで書いたものなので、論理ミスなどもありうると思う(ちなみにこのリプも含め、すべて字数いっぱいで記入している)。なお、このスレで議論するつもりはないので、あくまでも参考程度に。…というわけで、今日も働いた私は風呂って寝る。明日も忙しい。

posted by 物好鬼 at 08:41| Comment(0) | 語学の本質 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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