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いかにも法律家的な発想だと思う。私も民法の基礎は学んだことがあるから、契約云々という部分は理解できる。
しかし、「ご自由に」というのは「いちいち許可を取る必要はありませんよ」という意味であって、量が無制限であるということまでは意味しないだろう。店員が「こっちも商売でやってるんで」と言ったのは当然だ。こんなことは立場を逆にして考えれば容易に想像できるはずだ。
たとえ厳密に書かれていなくても、その背後には「分量は常識の範囲内でお願いします」という暗黙の了解があるのだと理解すべきところであり、美味しく食べることが優先されるべき場所にいちいち厳密な記述を求めるのは、それこそ「やぼ」というものだろう。
これはやや日本的な「配慮」の問題なのかもしれない(だから欧米諸国に同じことは期待しない)が、こういった暗黙の了解が読み取れない人が多くなりすぎると、その社会は住みにくくなるのではないか。法律がどんなに大切なものだとしても、日本のよいところは失わない方がよいと思う。
そう考えると、
『ご自由にお取りください』の張り紙は剥がすべきでしょう。できない約束を掲げて客を勧誘するのはアンフェアですし,大食いに対する『理由なき差別』です。といった一面的な主張をするよりも、
法律的にはこのようなトラブルに発展する可能性があるのでお店側も注意が必要です。しかし、人間社会は法律が全てではありませんから、客側としても店の足元を見るようなことは控えるのが賢明です。お互いのことを思いやる気持ちがないと、住みにくい社会になってしまいますから。のように言った方がよいはずだ。そして、このようなことは法律を専門とする人間こそが率先して語るべきであると私は思う。