昨年10月、私は上田亮(あきら)さんとの縁がキッカケとなって、この「館」に顔を出してみた。最初は恐る恐る…ではなくて、実は例会終了後の飲み会から参加した。翌11月には例会本体から参加し、他の催しにも参加した。そして一昨日と昨日の2日間は今年最初の活動。まさに紘道館三昧の2日間だったと言えると思う。これは私にとって非常に有意義な時間だったので、ここに簡単な記録を残しておきたい。紘道館の活動について知ってもらう機会になれば、とも思う。もちろんこれは私というフィルターを通してのものにすぎない。
毎月第1日曜日(1月のみ第2日曜日)は紘道館の「例会」なのだが、今回からは例会の前日に上田亮・横山カズの両氏が講師役となってワークショップ(以下「WS」)を実施することになった。私も運営補助者兼中級学習者として参加している。
さて、一昨日(土曜日)は記念すべき第1回WS。私は少し早めに現地入りし、会場建物前で他の参加者の到着を待った。しばらくして到着した人物の顔には見覚えがあった。それはイングリッシュ・モンスターこと菊池健彦さん。著書に写真がたくさん載っているのだ。ちなみに氏は(英語力はともかく)キャラ的には全然モンスターではなく、むしろなかなかのジェントルマン。
他の参加者としては楽天執行役員の野田公一さんや英語学習コンシェルジュの porpor さんなどなど、非常に熱心かつ楽しい面々。そしてオブザーバーとして松本道弘先生。
最初に取り組んだのは逐次通訳。各自に番号が割り当てられ、上田さんがトランプを切ってランダムに番号を選ぶ。選ばれた番号の人が日本語で2分間スピーチ(この時点では誰が訳すかは未定なので気が抜けない)、つづいて同じ要領で選ばれた別の一人が逐次通訳。初心者にとってはなかなかチャレンジングであったが、松本先生からもたくさんのコメントがあり、参加者の学びも多かったと思う。ただし、2分間というのは初心者には長すぎたかもしれない。
続いて松本先生とイングリッシュ・モンスターの対談が行われた。松本先生が菊池さんの噂を初めて聞いたのは先月か先々月だったと思うが、それ以来というもの先生は「イングリッシュ・モンスターというのはどんな人物なんだろう」と興味津々だったらしい。実際、口を開けば「だいたい TOEIC で45回も満点を取るなんて、許されないよねえ(笑)」「一度会って話してみたいなあ」と語っていた。もちろん私も(Twitter 上ではさんざんやりとりしていたものの)興味津々だった。そして菊池さんの参加が確定したときには私から松本先生に連絡をし、先生の登場が決まったのだ。
対談は日本語で行われ、希望者数名が日英同時通訳をした。これを踏まえて書かれた松本先生の日記がこちら(上田さんのツイートより)。この対談はビデオに収録されたので、後日何らかのかたちで公開されるのではないかと思う。
続いてネイティブスピーカーを招いての討論。テーマは「(離婚後)共同親権」と原発。共同親権というのはハーグ条約に関する話だが、「子供の連れ去り」と言った方がわかりやすいかもしれない。このテーマについては YouTube の Eigonodo Live(ホスト:英語喉の上川さん)にとても優れたコンテンツ「共同親権とハーグ条約/Joint Custody and Hague Convention」('13/02/11)があるので、是非参照されたい。90分以上に及ぶものだが、非常にわかりやすく、勉強になる。
その他、休憩時間には、上田式シャドーイングやパワー音読に関する説明や質疑応答(と言っても非常にカジュアルなものだが)が行われた。(他にも何かあったような気がするが…割愛!)
WSは今回が初回であり手探り状態の部分もあったが、熱心な参加者のおかげでなかなかの盛り上がりを見せたと思う。また、終了後にはかなり長時間の雑談(?)の時間があり、その中で参加者からさまざまなフィードバックが得られた。今回の経験から学んだものを活かしつつ、この「土曜版」をさらに充実したものにしていきたいと考えている。次回の予告はここにある。
写真たち:集合写真1・集合写真2(上田さんのツイートより)、カズさんと菊池さん(カズさんのツイートより)。
(その後参加者の半数以上が参加して夕食に行ったようだが、私は武道の稽古があったため退散。参考写真)
さて、日曜日は例会。今月のテーマは「生と死」。
例会は正午に開始し、黙想の後、いつもどおり同時通訳へ。私はいつも最前列左端に座っているのでトップバッターになる。いつもは先生の英語を日本語に訳すのだが、今回はゲストスピーカーの日本語を英語に訳すものだった。私の場合は日英でも英日でも撃沈する。これを克服するのが一つの課題。
同時通訳の次は、例会のメインイベントである六角ディベート。今回のお題は「松本道弘に墓はいるかいらないか」。正月早々アレな気がしなくもないが、これが意外なほど盛り上がった。人数が多かったため4〜5名を1チームとして2組の対戦が同時並行で行われた。
(開始前、私が「先生は今日のディベートで勝った側の意見に従いますか?」と突っ込むと、先生は笑いながら否定した。まあ、当然か。)
肝心の中身だが、私が参加していた側では、相手チーム(「墓は必要」派)から墓が必要である理由の一つとして「墓がないと先生が化けて出る可能性がある」というお茶目な主張がなされ、大爆笑となった。対してこちらからは「先生にだったら化けて出てもらった方が嬉しいじゃないですか!」と逆襲。相手チームからは「いやいや、突然出てこられても対応できないし、やはりこちらから墓前に報告に行く方がよい云々」と、これまた大爆笑の返答。ユーモアを交えつつ真剣かつ冷静な応酬がなされたという意味で、今回の遊び(?)には新しい可能性を感じた。
続く白熱教室でも、生と死、墓の要不要の話題が続いた。例会本体はここまで。
本体終了後は直会(なおらい)。要するに飲み食いながら喋るのだが、これが何よりも楽しい。本音で話せる大切な機会だということで、松本先生もこの直会を例会本体よりも重視している。これが8時すぎまで続き、その後は近くのお店に移動して二次会。ほぼ0時までさまざまな話題で盛り上がった。
Last but not least、今回の例会では、ホワイトボードに板書していた松本先生が突然気を失って倒れるというハプニングがあった。「救急車!」の声が上がるなどいつにない緊張が走ったが、幸いなことに例会の常連メンバーには外科医も内科医もいて大事にいたらずに済んだのだった。松本先生もよく言っていることだが、英語以外に専門を持つことは大切だ。
…というのは真っ赤な嘘で、これは今回のテーマにちなんだ「迫真の演技」(本人談)だった。たしかに一部の女性にはかなりのインパクトがあったようた。二次会のとき先生は「やりすぎたかなあ(汗)」と反省の弁を語っていたが、周りにいた私たちには楽しそうにも見えた(笑)。