音声面(発音だけじゃない!)を鍛えるには、素材を厳選したうえで、正確な音を理解し、耳に焼き付ける。スクリプトを見ただけで音が思い出せるくらいでないと不十分。そのうえで徹底的に音読。慣れたら他の素材にトライするが、そのCDに依存せず、元の素材を活かすこと。実際に喋るときも同様。
−−どんな素材がよいか?
目指す方向にもよるであろうが、あまりカジュアルすぎないモノローグのうち、ある程度喜怒哀楽が出ているもの(抑揚が少ないとインパクトが弱い)がよい。しかし、気に入ったものなら、大学入試の長文とかでも全然問題ないはず。音が違うわけではないから。
−−具体的には?
たくさんあると思う。間口はかなり広い。私は『英会話データベース必須1200』のCD(全40分)が気に入って300回は聴いたが、あいにく絶版。今なら『速読速聴・英単語』シリーズとかから適当に選べば十分であろう。近江誠氏の本も使える。
なお、氏のオーラルインタープリテーションは優れた方法だと思うが、音声面の正確さを確保するには、若干の修正が必要(既述のとおり)。
(補足)
私が上に書いた方法には、一つ大きな欠陥がある。
それは要するに「何度も何度も繰り返したからと言って、はたして大事な点に確実に気付くことができるのか」ということ。これは発音の場合、年をとってから始める場合に特に大きな問題になると思う。
そこで大切になってくるのが理論だったり口伝だったりするわけだ。
それからもちろん、「大事な点に気付いたからと言って、はたして習得できるのか」というのもある。能力はどうやら「移植」できないので、その人自身に創り上げてもらわなくてはいけないのだ。