目的語に動名詞をとるか不定詞をとるか? これは個々に覚えた方が早いという意見もあるが、理屈が分かれば応用が利くのも事実。手元の文法書を見ると、江川『解説』が安藤『講義』よりはるかにすぐれた解説を載せている。各自が分析に労力を割く必要はないけれど、他人の研鑽を軽視すべきではない。
軽めに取り組むのは、楽しんだり馴染んだりするため。中ぐらいなら、既習の知識を定着させることができる。もう少し丁寧にやると、新たな知識もそれなりに身に付くし、既習の能力を高めることができよう。しかし、新しい能力を身に付けるとなると、もっと徹底的にやる必要がある。上手に使い分けたい。
何か言われて頭に来たからと言って迂闊にやり返すと、自分自身を相手のレベルに落とすことになる可能性もある。是非の判断は難しいが、構ってちゃんは放置するのが一番。 安易なレッテル貼りも同様。2ch で言う「荒らしに反応する者も荒らしです」みたいなものだ。自分からやらないのは当然。
数式や化学式などのように対象の構造や命題が図式や記号で表される場合、あまり複雑なものは本文の中に組み入れにくいので、別行立てとなる。一方、定義・命題などが自然言語で表現される場合、無反省に地の文に組み入れられることが多い。それで論理の筋が見えにくくなったら、多くのものを失う。
「小4以下も英語必修」か。スタートを早めれば効果が出ると考えているのなら、発想が単純すぎる。知識習得だけでなく能力化が必要だが、能力化訓練の出来如何には、学習主体の側の「準備」が大きく影響するはず。その準備の多くは母国語でできるし、それが今の子どもたちには不足していると思う。
現時点で英語が得意な人は、長い時間をかけて知らず知らずに積み重ねてきたことがいろいろあるはず。そういったものは自覚しづらいから、特に初心者を指導するときに見えない壁となりうる。これを防ぐには、自らが他の外国語に挑戦して、初心者ぶりを「激しく」体験するとよい。ドイツ語初心者の実感。