(1) 新刊 『英文構造図』(第3版) 大好評発売中!
  10265528_10152449507841816_3640753823111937564_o.jpg
(2) 英文構造図の詳細は 公式サイト をご覧ください。
(3) ブログ記事の体系的閲覧には 目次一覧 をご利用ください。

2012年03月11日

文法ドリルの方向性

せっかく例文を覚えても、それだけではなかなか使いこなせない。そこで考えられる方策の一つが文法ドリルである。文法ドリルについてはチョムスキーを引き合いに出して否定的な見解を述べる人もいるが、大半の日本人には極めて有効であろうと私は考えている。参考までに私と同様の見解を一つ引用しておこう(竹内理『より良い外国語学習法を求めて』p.126)。

 前章で述べた大学生上級学習者たちだけではなく、本章の英語の達人たちも、基本表現・構文の徹底的な暗記と活用練習が、スピーキングやライティングなどのリソースになると考えているようである。しかし、このような方略は、学習者の周囲でふんだんに英語が話されているESL環境下ではあまり重要視されていないようであり、欧米の文献では言及が少ない。その意味で、例文の暗記とパタン・プラクティスの繰り返しは、EFLのような外国語学習環境下で特徴的に利用される方略の一つといえるかもしれない。

はたしてどちらが正しいのかは、自分で試した人だけが知っていることである。

ところで、(これは文法に限らないのだが)ドリルを行うときの方向性(と呼ぶべきかよく分からないが)には大きく2つの種類がある。

第1は課題を固定する方法である。例えば「受動態にする」という課題を設定して、素材となる文を“They speak English and French in Canada.” “He took a lot of pictures of his girlfriend.”……と変えながら実践していく。専用の素材集としては下記リンクの『ポンポン』などがある。

この方法の長所は、特定の課題に集中できるという点である。個々の課題に慣れるまでの間は特にそうである。逆に短所は、あらかじめ準備された素材を参照しながらでないと行いづらいという点である(素材となる文をアドリブでどんどん思いつく人なら問題ないが…)。

第2は素材を固定する方法である。例えば“He speaks English very fluently.”という素材を設定して、「時制を変える」「主語を変える」「目的語を変える」「受動態にする」……と課題を変えながら次々に実践していく。96型や転換練習などがこちらに含まれる。

この方法の長所・短所は、第1の方法とちょうど逆になる。

ではどちらがよいかというと、これは環境によって使い分けるのがよい。つまり、素材リストを参照できる環境(自宅など)にいるときには第1の方法をメインとし、それ以外のときには第2の方法をメインとする、ということである。いわばハイブリッド方式である。当然のことながら、第2の方法における課題の数は徐々に増やしていくようにする。

このようなかたちでドリルを続けていくと、素材となる例文も頭に蓄積されてくるはずであるから、その結果として、細切れ時間の有効活用もしやすくなる。もちろんその後には、単なる文法ドリルを離れる時期がやって来るであろうし、そうでなくてはならない。



posted by 物好鬼 at 22:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 応用力を付ける | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。