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2012年02月12日

語句と語順との相克?

例の拙著(上部リンク参照)作成のためにPDF編集ソフトを使っているのだが、それでちょっと気付いたことがある。

2つのファイルをマージする場合、前に来るファイルを先に読み込み、その後ろにもう一つのファイルを挿入するかたちをとる。

この「ファイル挿入」のための画面なのだが、指定項目が

  「挿入する文書」(ファイル選択)
  「ページ」(そのうちのどこを採用するか)
  「場所」(基準位置の前か後か)
  基準位置(現在のファイルのどのページか)

の順番になっている(ただし2番目の項目は今回は使っていない)。これが妙に使いづらい。

なぜか?と言えば、日本語の語順になっていないからである。これが英語なら、“Incert pp.[page nums] of the file [file name] [before/after] p.[page num] of the current file.”のようになるので、上の順序に近い(「ページ」を使わないなら同じ)。しかし、実際には日本語の語句が使われているので、頭の使い方がチグハグになる。語句も英語で書いてあれば、もう少しスムーズにいくはずである。

このことから分かるのは、少なくとも母語である日本語に関しては、語句の種類とその並べ方とが統合されたかたちで頭に入っている、ということである。となると、英語学習の方法についても少し考える必要があろう。

仮に瞬間英作文のトリガーとして日本語の語句を用いる場合、その並べ方が日本語の語順のままだと、日本語による引力が強くなりすぎてしまう可能性がある。それを防ぐためには、語句の順序を最初から英語的にしておけばよい。実際そのようにしても、日本語での語順整序には慣れているのだから、意味を取るのに苦しむことはないであろう。

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もちろんある程度慣れてきたら、日本語の文(語句がピックアップされていないもの)からの英作文も必要ではある。しかしそれは身に付けたものを活用できるようにする練習として行えばよいのであって、英語表現それ自体を学習する段階でこだわる必要はないであろう。
posted by 物好鬼 at 21:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 英語論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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