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2011年03月05日

単語間の関連を最大限活用しよう

これは「A6ノートで何でも理解・記憶・参照」への補遺でもある。

例えば、『発信型英語10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング』で数学語彙のページ(p.353〜)を見ると、「代数方程式」「近似値」「算術演算」「座標軸」「棒グラフ」「2進法」「二項分布」「基数」「円周」「複素数」「合成関数」などなどといった語句が並んでいる。

英語学習者の目で見るとたしかに上級英単語なのだが、日本語訳から得られる印象はどんなものであろうか。数学的なことに普段から関心のある人であれば、リストの整理が不十分であることに気付くと同時に、次のような関連語句が併記されていないことに不満を抱くはずである。

「代数」 → 「解析」「幾何」「確率」「統計」「数学基礎論」「応用数学」など
「棒グラフ」 → 「円グラフ」「折れ線グラフ」「帯グラフ」など
「2進法」 → 「10進法」「16進法」「8進法」など
「二項分布」 → 「正規分布」「確率分布」など(確率分布の中に二項分野や正規分布など多数のものがある)
「円周」 → 「直径」「半径」「中心」「弧」「弦」「中心角」など
「複素数」 → 「実数」「虚数」「無理数」「超越数」「有理数」「分数」「小数」「整数」「自然数」など(要するに数の分類)

このような連想ができるためには内容に対する理解・知識が必要であるが、それなしに形式的に語句だけ暗記したところで、実用にはほとんど役立たないどころか、却って恥をかく可能性すらあるのではないかと思う。それ以前に、単語学習自体が面白くないであろう。だから、まずはそういった関連に対して強い問題意識を持ち、それを解決できるようにリストを拡充し、分類整理していくことが大切である。

誰でも手元に複数の単語集・参考書があるはずだから、1テーマに薄手のノート1冊を割り当てて、内容理解を重視しながら横断的に学習するとよいのではないかと思う。上で挙げた数学の例でいうと、『ワードペディア』にはもっと多くの語句が出ているが、それでも分類の小見出しが足りないと感じる。数学関連語彙に関して手軽に購入できるもので便利なのは『理系のための英語便利帳』で、これは一般教養レベルには充分なリストが載っている(発音記号はない)。もっとこだわりたい人には『数学版 これを英語で言えますか?』というのもある。

関心や必要性は人それぞれであろうが、何と言っても大切なのは、英語利用者としての主体性である。その意味からは、「英文を和訳できるようにはなりたいが、くわしい内容に興味はない」という人が一番不幸な気がする。やはり、興味ある内容であってこそ、読んだり話したりしたいと思うものであるし、その基盤があればボキャビルも読解も進めやすいからである。

【蛇足】
日本語の場合を考えてみると、「複素数」という語が必要とされる場面では、まず間違いなく「実数」「虚数」といった語も必要とされる(一方で「超越数」はあまり使われない)。このことは英語でやりとりする場合でも同様であるはずだから、語句を覚えるのであれば、こういった関連語句はまとめて学ぶようにすべきである。
※だからといって、登場する全ての英単語を<全部一度に>覚えるということまでは意味しない。必要性による手加減はあってよい。

なお、使用頻度順や出題頻度順(出る順)にこだわりすぎることは学習そのものの邪魔になってしまうので、補助的に利用するのがよい。ABC順はあくまでも検索用の順序であり、もともと学習向きではない。

語学に限ったことではないが、情報・知識というものは、使い方と学び方の双方を考慮して整理すべきである。



posted by 物好鬼 at 12:43| Comment(2) | TrackBack(0) | ボキャビルの方法論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ごぶさたしております。
参考になりました。
自分もA6のノートを使っていたことがあって(別の用途ですけど)、そのときのことを思い出して、なるほど持ち運びするのに便利かな、と思いました。TOEICが終わったら、自分の興味のある分野から単語・イディオムの整理を始めてみようかな、と思います。
Posted by やかん at 2011年03月06日 06:24
ご無沙汰してます。
参考になったようで何よりです。
A6ノートは安いですし、気楽に使えるのがいいところなのですが、ややもすると雑然としたものになりがちなので、その辺りは少し注意が必要かなとも思っています。
ノートには(そして各ページには)あまり詰め込まず、ある程度は未使用の部分も残しておくようにすると、後から補充するのに便利です。それ以外にも、ノートとページに番号を付けておけば、相互参照することができる等々、考えればいろいろ工夫の余地があります。
Posted by 物好鬼 at 2011年03月06日 08:45
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