(1) 新刊 『英文構造図』(第3版) 大好評発売中!
  10265528_10152449507841816_3640753823111937564_o.jpg
(2) 英文構造図の詳細は 公式サイト をご覧ください。
(3) ブログ記事の体系的閲覧には 目次一覧 をご利用ください。

2011年02月09日

多段変速リスニング・つづき

ウォークマンで2倍速とかにしてリスニングをすると、意外なくらい簡単に聴き取れた。ナチュラルスピードの素材を2倍速にしたのだから、相当なスピードだ。それが聴き取れれば気分は悪くない。いや、非常によい。しかし……、である。

言うまでもないことだが、単なるリスニングよりシャドーイングの方が難しく、ヨリ手間取る。同様に、シャドーイングよりもスピーキングの方が難しく、ヨリ手間取る。これは、実際にやってみて痛感したことだ。リスニングは2倍速でもできるようになったが、シャドーイングは元のスピードでもなかなか難しい。スピーキングについては言わずもがなである。

リスニングのスピードが上がれば、そのうちシャドーイングのスピードも(上から引っ張られて)少しは上がるだろう。でも、それほどは上がらないだろうなあ、とも思う。スピーキングについては尚更だ。

だから、リスニングのスピードアップばかりやることには危険を感じる。シャドーイングやスピーキングとのギャップがどんどん広がっていく可能性が高いからだ。TOEIC高得点者でもあまり喋れないという人は少なくないが、彼らと同じ轍を踏むことになってしまう。

では、どうするのがよいのか? 答えは簡単で、シャドーイングやスピーキングの訓練に力を入れることだ。そうすることでリスニングの能力を下から押し上げるのである。

これは過去にやった人が何人もいる。

「“音記”すればスピーキングのみならずリスニングもぐんと上昇します。リスニングもというよりは、スピーキングよりリスニングの進歩にその上達が顕著に現れるのです。スピーキングの練習−口頭練習−音記すると、その結果、スピーキングの成長を自覚するよりはずっと先にリスニングの向上をはっきりと感じるはずです。」
(山本大『元祖!スピードスピーキング』p.182)

「私は、FEN放送はBGM扱いにして、話す勉強に努力を集中することに決めました。そのために語彙をどんどん増やし、慣用句もたくさん覚えました。すると面白いように早口の生の英語がわかってきました。」
(長崎玄弥『長崎玄弥の英語の攻め方』p.165、初出はヒヤリングマラソン第1号)

「普通の英語(ネイティブスピーカーの喋る速さ)の速度で喋る練習をしてみましょう。人によって速さの感じ方は違いますが、いちばん遅いスピードでもまだ速すぎると感じるかもしれません。速く喋ることにプレッシャーを感じず、気楽にできるようになれば、どんなスピードにも慣れるのです。素早くできるようになると、速いと感じなくなるはずです。例えばお風呂に入る時、最初に熱く感じてもだんだん心地よく感じてくるのと同じです。
 もし、ネイティブスピーカーの速さで喋る練習をしていれば、聞くことにもついていけるようになるのです。」
(テッド・グレゴリー『英語スピード・トレーニング教本』「はじめに」)
 (同書はイソップ物語の要約版を分速200語で音読する訓練を行うもの。)

「望まれる、片寄りのしない勉強方法−−これは結局、読解力と作文力の間の実力の差ができるだけ小さくなるような方法で勉強することである。
 読解力の養成は、読み・書き・話・聞きの四つの中でも、もっとも進歩が速い。作文力は、書きと話の母体である。作文力がないのに会話ばかり勉強していると、何年たってもブロークンしか話せないのもあたりまえのことである。というのは、作文力こそ、正確な文法的知識に立脚するものだからである。
 ヒヤリングには、世間でさわがれているほど力を入れる必要はない。」
(種田輝豊『20ヵ国語ペラペラ』p.161)
 (比較の対象はリーディングであるが、リスニングの場合も同じことが言えるだろう。)

最初にも書いたように、リスニングよりシャドーイングの方が難しく、シャドーイングよりもスピーキングの方が難しい。そして、難しいものほどアタマに対する負担も大きい。負担が大きいことの方が、訓練の効果もおそらく大きい(もちろん、負担が大きすぎて努力自体が不可能になってしまったのでは本末転倒だが)。

というわけなので、私としてはこれまでどおり、作文力の養成を中心とした学習をしていこうと思う。リスニングよりシャドーイング、シャドーイングよりスピーキング、である。ただし、夜道を歩くときなどは、本やノートよりウォークマンを使うのに適しているので、そういった時間にはシャドーイングやリスニングにも取り組みたい。

なお、作文力養成の素材としては、先週から新しい教材に手を付けている(中尾『英作文』は再度挫折)。今回の教材はかなり強力なものだが、詳細については明日以降に紹介する予定である。その際には、攻略法についての現時点での考えも述べたいと思う。


蛇足

『英語は10回読めばモノになる!』だが、今日になってようやくテキスト(最初の単元の英文と解説)を参照した。聴き取れていない音は一つもなかった。まあ、ナチュラルスピードとはいっても簡単な文章なのだから、別に驚くようなことではないが。

リスニングと(音読なしの)シャドーイングしかしてこなかったせいか、スピーキングへの影響は全然ない。シャドーイングも、語句や言い回しの一つひとつに対するフォローが足りないと感じる。そのフォローとしては、テキストを読み、何度も音読したうえでシャドーイングに戻るようにすれば、そういったプロセスを踏まない場合よりも高い効果が出るのではないかと思う。(ここは今後の課題。)

蛇足の蛇足だが、今回読んだ解説中の「ポイント」欄(p.42)に「look upのような〈他動詞+副詞〉の句動詞では、目的語が代名詞の場合、look them upのように間に挟む。それ以外の場合は、look up the wordsのような語順になる。」と書かれている。前半は正しいが、後半は正しくない。目的語が代名詞でない場合、副詞は前置することも後置することもできるからだ。実際、英文中に登場する4つの“look up”のうち最後の1つは“look the unknown words up”となっている。まあ、ケアレスミスだとは思うが、イキナリではある。



posted by 物好鬼 at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 学習一般について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。