2009年11月07日

分割並行読書

 昔話から始めたい。

 高校生の頃、理系ではあったものの、物理はあまり得意ではなかった。それでも数学は得意だったので、運が良ければ物理でもそれなりの得点は可能であったが、それは決して実力に基づくものではなく、あくまでも運任せだった。そのため「実力テスト」なるものでは惨憺たる点数に終わってしまったこともあった。

 さて、高校3年の夏が終わった頃、当時旺文社から出ていた『物理のクイック整理』とかいう参考書を手に入れた。比較的コンパクトにまとめられた公式集のようなものだったのだが、これがなぜか気に入って、それからの約1ヶ月間、その本に没頭することになった。

 何をしたのかというと、各公式の証明を余白に書き込んでいったのだ。必要に応じて他の参考書を参照し、ときには先生のところに質問しに行ったりもした。書き込みは全て青色のボールペンで、それもかなり丁寧に行った。これは非常に楽しいものだった。

 さて、その成果は? この<修行>は10月頃のことだったが、終了直後にはこれといった成果は表れなかった。しかし共通一次(現在のセンター試験)対策で演習を重ねていくうちに問題を解く要領が分かってきて、どんどん解けるようになっていった。結局、翌1月中頃に受けた共通一次本番では物理で100点を取ることができた。その後は浪人生活に突入するハメになったものの、物理は二次試験においても「攻めの科目」となり、これが東大合格への原動力の一つとなった。

 昔話はここまで。

 なぜ上記のような学習にハマったのかだが、今考えると、自分の頭の中が整理・体系化されていくことが楽しかったのではないか、と思う。学習そのものから直接に報酬(特に快感・満足感の類)が得られるというのは、ダレずに熱中し続けていくためには非常に大切なことだ。

 何につけてもこのような状況になれば効率が上がるのだろうが、それはなかなか難しい。私はどうも好き嫌いが激しいらしく、「その気」にさせてくれるような教材に出会うことは滅多にない。

 ところが先日紹介した『実例解説英文法』にはかなり強い魅力を感じている。文法が体系的に、それも分かりやすいレイアウトで提示されているだけでなく、「実例」は読解・音読の練習にも使えそうだからだ。そこでこの教材を1ヶ月かけて徹底的に攻略することにした。

 …というわけで、最初のページから丁寧に読み始めたのだが、いかに理論的・体系的に整理された教材とはいえ、同じようなテーマが続くと飽きてしまうのも事実だ。特に動詞の型に関する章は、とても充実(笑)している。

 実は大学1年の夏学期、ドイツ語を独習しようとしていたときに、前置詞の章であえなく挫折してしまったことがあった。その原因は、前置詞がなかなか覚えきれなかったことによる「疲れ」だった。もっと気楽に反復すればよかったのだろうが、当時の私にはそれはできなかった。一旦先に進んでから戻ってくるような方法には、あまり気乗りがしなかったのだ。今回は、そのような失敗を繰り返したくない。

 さて、「疲れ」への対策としては「休む」というのが基本原則だろう。その意味からは、英文法の学習を中断して別の勉強をするという方法も考えられるのだが、今月は英文法に、それもこの教材1冊に集中したいのだ。そこで考えたのが、複数箇所を同時に読み進める方法だった。

 具体的には、1章からの精読(現在は3章にいるが)と並行して、6章、13章、19章からの精読も行うようにしたのだ。4ブロックのうちの一つを読んでいて飽きてきたら、別のブロックに乗り換える。それを数ページ単位で行っている。ひょっとするとブロック数を増やす可能性もある。

 これは我ながらなかなかの妙案だったようで、勉強が非常にしやすくなった。こんなやり方で頭が混乱しないかな、とも最初は思ったが、今回は最初から順に読んでいかなくてはならないような教材・状況ではないので、特に問題はなさそうだ。むしろ、こういうやり方をしたほうが全体構造に気を使うことになるので、かえって体系的な理解も進むようですらある。

 というわけで、当面はこの方法で学習を進め、この1冊をボロボロにしたい。進捗はときおりこのブログで報告する予定である。
posted by 物好鬼 at 11:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 学習一般について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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