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2018年11月15日

英語の疑問文・否定文の作り方はなぜ3種類あるのか

文法書で疑問文の項目を見ると
 @BE+S?
 ADO(ES)+S+V?
 B助動詞+S+V?
の順に説かれているが、歴史的には
 @V+S?(BEは残存、他の動詞はほぼ廃用)
 A助動詞+S+V?
 BDO(ES)+S+V?(@の廃用分はここへ)
であり、この方が疑問文の作り方も合理的に説明しやすい。

@では、
 ・肯定平叙文:Sの次にVがある
 ・否定平叙文:Vの直後に not を置く
 ・肯定疑問文:VがSの前に移動する
というルールがある。
Aでは、Sの次にはVではなく助動詞が来るが、同様に操作する。
Bは、助動詞が存在しない文について、DO(ES) を入れることで形式をAに合わせている。

Bについては、(a) 肯定平叙文では今でも DO(ES) は用いず、用いた場合は強調になる、(b) BE の場合は否定平叙文を I don't be ... のようにはしないのに、否定命令文は Don't be ... とする、といった例外がある。
こういった不統一は英語学習者を混乱させる元凶となっている(学習者に責任はない)。

蛇足)
助動詞の成立については、例えば can であれば
・can は本来「〜する方法を知っている」という意味の他動詞だった
・その後ろにある原形動詞はその動作を表す名詞だった(文型は SVO)
・それゆえ否定文や疑問文は上記のような形式になった
と説明できるが、中学生には難しすぎるかもしれない。

蛇足2)
can が本動詞として用いられた最後の例は1875年とのことなので、歴史的に見れば最近のことだ。

蛇足3)
古英語における否定文の作り方については、
 S+V+否定辞
の前に
 S+否定辞+V
の時代があったが、煩雑と考えて説明からは省いた。他にもいくつか簡略化した。他のミスは多謝!

posted by 物好鬼 at 23:28| Comment(0) | 学習記録、日記、雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする